カフェ風インテリアとは?賃貸住宅で実現するための3つのポイント

何度募集写真を変えても、内覧数が伸びない」「立地は悪くないのに、築20年超えだからか反応が鈍い」そんな悩みを抱えるオーナーは少なくありません。

そこで注目したいのが、カフェ風インテリア。木のぬくもり、柔らかな灯り、心がほどけるような居心地 ⸺ まるでお気に入りのカフェで過ごす休日のように、自然と長居したくなる空間です。

本稿では、賃貸でも実現できる「カフェ風インテリア」のつくり方を、3つのポイントから具体的に解説します。空室対策のひとつとして、取り入れてみませんか。

目次

カフェ風インテリアとは?

カフェ風インテリアとは?

カフェ風インテリアとは、素材感・色使い・光・見せ方を工夫して、カフェ特有の居心地と雰囲気を住空間に再現したスタイルです。

本物のカフェのような「ほっとする空気感」を演出しつつ、思わず写真を撮りたくなる見せ場をつくるのがポイントです。カフェでくつろぐような時間を、自宅で楽しめますよ。

住宅だけでなく、賃貸物件でも比較的低コストで導入できるため、空室対策や入居満足度アップに効果的です。

カフェ風インテリアの特徴

カフェ風インテリアの魅力は、大きく分けると「素材感・色使い・光の演出・見せ方」の4つに集約されます。

それぞれのポイントを押さえることで、空間全体の印象がグッとまとまります。

▼素材感

木のぬくもりは、カフェ風の心地よさを支える基本要素です。テーブルや棚、床、化粧梁などに木材を取り入れることで、自然な温かみを生み出します。

さらにマットな黒アイアンを組み合わせれば、空間が引き締まり、大人っぽい印象に。レンガ調やコンクリート調のアクセントを加えると質感に変化が出て、より表情豊かな空間になります。

素材感を引き立てるために、家具選びにも気を配りたいところです。たとえば、革張りのチェアを配置すると、高級感と落ち着きのある空間に仕上がります。

▼色使い

カフェ風インテリアの色使いは、白・ベージュ・グレーなど控えめな色をベースに、深緑やネイビー、レンガ色、黒などをアクセントとして加えるのが特徴です。

目に優しい、彩度を抑えた色にするのもポイントです。派手すぎない落ち着いた色合いが居心地のよさを引き立て、長時間過ごしても疲れにくい空間になります。

▼光の演出

カフェらしさを演出する上で、照明は欠かせません。とくに、色温度2700K(ケルビン)前後の暖色系電球を使うと、空間をぬくもりとくつろぎで満たすことができます。

ペンダントライトやスポットライト、間接照明を組み合わせて光を分散させると、柔らかく立体感のある空間になります。光と影のメリハリを効果的に利用して、空間に「奥行」を演出しましょう。

▼見せ方・レイアウト

空間の見せ方やレイアウトも重要です。

オープンラックや飾り棚にカップやコーヒー豆の瓶を並べれば、生活感を抑えつつおしゃれな印象に。アートや黒板ボードを加えると、カフェっぽさと温かみが増します。

さらに、観葉植物やドライフラワーを添えれば、彩りと癒しをプラスできます。窓際カウンターや2人掛けの小さなテーブルなど、シーンを想像させる配置も効果的です。

▼カフェらしいアイテム

「素材感・色使い・光の演出・見せ方」について解説しました。最後の仕上げは、カフェらしいアイテム選びです。

照明はペンダントライトや「配線ダクト+多灯スポットライト」などを。家具は丸天板のコンパクトテーブルやアイアン脚のバースツール、カウンター席用のハイチェアなどが定番です。

装飾には、黒板クロスやアンティークポスター。小物にはコーヒー関連グッズや木製トレイ、キャンドルなどを取り入れるとテーマ性が高まります。

なぜ、カフェ風インテリアは人気なのか

カフェ風インテリアは、入居者にとっては「くつろぎ」と「見せる楽しさ」を、オーナーにとっては「費用対効果の高い差別化」をかなえてくれるスタイルです。

この3つの価値によって、賃貸市場でも根強い人気を誇っています。

▼SNS映えと自己表現の場として魅力的

カフェ風インテリアの魅力のひとつが、「写真に撮ってSNSで発信したくなるような空間」が大がかりなリフォームなしでつくれるところです。

たとえばレンガ調の壁紙とレトロなペンダントライト、丸いカフェテーブル、そしてコーヒーカップを組み合わせれば、雑誌の1ページのような雰囲気を生み出せます。

このような空間は、入居者の自己表現欲求を満たすと同時に、SNSでのシェアによる無料の宣伝効果も期待できます。

▼心理的に落ち着ける居心地のよさがある

カフェ風インテリアは、心理的な安心感と長く過ごしたくなる居心地を提供してくれます。木目の内装や暖色照明、観葉植物などが織りなす空間は、人の心を自然に落ち着かせます。

とくに暖色系の多灯照明は、時間がゆったり流れるような感覚を与えてくれます。このような空間は、休日にリラックスして過ごせるだけでなく長く滞在したくなるため、退去防止にもつながります。

居心地のよさは、入居者満足度と長期入居率を左右する大切な要素です。

▼低コストでも物件の印象を変えられる

もうひとつの魅力は、限られた予算でも大きな印象変化を生み出せること。壁一面のアクセントクロスや照明の変更など、小規模な工事でもお部屋の雰囲気を一新できます。

たとえば築20年の1Kでも、ペンダントライトと木目調クロスを加えるだけで、内覧時の第一印象が大きく変わります。

競合物件との差別化につながり、少額投資で高い効果を狙える点は、長期的な収益性を重視するオーナーにとって大きな魅力ではないでしょうか。

カフェ風インテリアを実現するための3つのポイント

カフェ風インテリアを実現するための3つのポイント

カフェ風インテリアを成功させるには、「何となくおしゃれ」に見せるだけでは不十分です。

素材・家具・照明の3要素を計画的に組み合わせ、限られた予算とスペースの中で最大の効果を引き出すことが大切です。

ここでは、賃貸物件でも実践できる具体的な方法とコツを3つの視点からご紹介します。

1.内装材選びは、インテリアテイストを決めてから

まず「どのようなカフェ風にしたいか」というインテリアテイストを明確に決めましょう。

テイストが定まらないまま内装材を選び始めると、色味や質感がバラつき、雑多な印象になってしまいます。

▼理由1:方向性がブレないようにする

「カフェ風」といっても、そのスタイルはさまざまです。

  • 北欧モダン:ナチュラルな木材、明るい色使い、シンプルで柔らかな雰囲気
  • ブルックリン:レンガやアイアン素材、ヴィンテージ家具、肩肘張らない雰囲気
  • 和モダン:白木や和紙などの和の要素を取り入れ、静かで穏やかな雰囲気
  • インダストリアル:工業的、鉄やコンクリート、配管を見せる無骨な雰囲気

インテリアスタイルによって、使う素材やカラーパレットが大きく異なります。

ですから、まずテイストを決めることでインテリアの方向性が固まり、まとまりや統一感のある部屋になります。

▼理由2:費用対効果を高める

テイストが決まれば、必要な内装材の種類や「どこにコストをかけるか」の優先順位が明確になります。

たとえば、ブルックリン風なら、レンガ風のアクセントクロスやアイアンの照明に重点投資。北欧風なら、明るい木目調のフロアや暖色・多灯照明に予算を配分、といった感じです。

「カフェ風インテリア」を漠然とイメージしている段階から、具体的な「内装材選び」に進む前に、まずは自分が目指すスタイルを明確にしましょう。

それが、リフォーム予算のムダを省く第一歩です。

2.家具選びは、生活感を隠して「写真映え」を意識する

家具は収納力や機能性だけでなく、見た目の印象と撮影映えを意識して選ぶことが大切です。

とくにカフェ風インテリアでは、「見せる収納」と「隠す収納」をうまく組み合わせることで、生活感を抑えながらおしゃれさを演出できます。

また、カフェ風の雰囲気づくりでは、イスやテーブル、あるいは棚の素材感が重要な役割を果たします。

▼見せる収納と隠す収納の使い分け

カフェのような「おしゃれな空間」を実現するには、生活感を見せないことがとても大切です。

見せる収納と隠す収納を使い分けて、収納そのものがインテリアの一部になるよう意識すると、カフェ感をさりげなく演出できます。

見せる収納お気に入りのマグカップやデザイン性の高い本、観葉植物など、インテリア性の高いアイテムをあえて飾る。生活感ではなく「自分らしい暮らし」を演出でき、入居者の個性を引き立てられる。
隠す収納書類や掃除道具、ストック品などの日用品は、扉付きの棚や収納ボックスに入れて視界から隠す。家具の高さを低く抑えることで、視界がすっきりし、カフェのような非日常感を保てる。

たとえば、キッチンに背の高い汎用(はんよう)品の食器棚があると、生活感と圧迫感が出てしまいます。

隠すものは背の低いカウンター収納に、見せるものは上部のオープンラックに収納できるようにすると、見せたいものだけを美しく配置できます。

▼カフェらしいテーブル・イスの選び方

小ぶりのカフェテーブルや背もたれ付きの木製チェアは、空間に「カフェらしい雰囲気」を付加します。テイストによっては、丸テーブルやバースツールもよくなじむでしょう。

木材の色でも、印象は大きく変わります。濃いめの色はヴィンテージ系に、明るめの色は和モダンや北欧モダン系に。目的のテイストに合わせて色味を決めると、統一感がグッと高まります。

ブルックリンやインダストリアルを目指すなら、イスのフレームやテーブルの脚にアイアン素材を取り入れると◎。空間が引き締まり、シャープで洗練された印象になります。

3.照明は「多灯&暖色」で第一印象を変える

照明は、空間の印象を左右する最重要要素です。多灯照明で光を分散させ、暖色系の光でぬくもりを加えることで、内覧時の第一印象が格段に良くなります。

▼「多灯」が光と影のコントラストを生む

一般的な賃貸物件では、部屋全体を均一に照らすシーリングライトが主流です。しかし、これだけでは空間が単調になりがち。

カフェでは、複数の照明を使い分ける「多灯照明」が欠かせません。たとえば、以下の照明を組み合わせると効果的です。

  • テーブルの上を照らすペンダントライト
  • 壁を柔らかく照らすスポットライト
  • コーナーに置かれたフロアライト

これらを組み合わせることで、光が当たる部分と影になる部分が生まれ、空間にムードが加わります。これが、部屋を単なる「住まい」ではなく、洗練された「空間」に変える秘訣です。

まずはメイン照明を見直すことから始めましょう。シーリングライトを外し、「ペンダントライト」や「ダクトレール+スポットライト」に替えるだけでも、雰囲気が大きく変わります。

▼「暖色」がリラックスできる雰囲気を醸成する

カフェ風の「くつろぎ感」は、光の色味によって大きく左右されます。

白い光(昼光色)は作業や勉強には適していますが、リラックス効果は控えめ。一方、温かみのあるオレンジ色の光(電球色)は、心を落ち着かせ、居心地のよい空間を演出します。

既存の照明器具はそのままでも、電球を昼白色から電球色に交換するだけで、少しカフェ風の雰囲気に近づきます。

照明の色から、手軽にカフェ風インテリアを目指してみてはどうでしょうか。

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