「最近、若い子は韓国風の部屋が好きらしい」⸺ そう聞いて、SNSなどで《韓国風インテリア》を調べたことがある賃貸オーナーさまや管理会社スタッフさまは多いでしょう。
しかし、いざ内装を変更しようと思うと「どうしたら韓国っぽいインテリアになるのかわからない」と悩まれる方が少なくありません。韓国風インテリアは、特徴をつかみづらい側面があります。
本稿では、若年層に刺さる《韓国風インテリア》の特徴と、導入ポイントを徹底解説します。費用を抑えながらも映える部屋づくりをするためのヒントになれば幸いです。
目次
韓国風インテリアとは?

まずは、韓国風インテリアがはやっている理由をご紹介したあと、その特徴をご説明します。
「韓国風インテリアのことがよくわからない」という方は、基礎知識から深めてみましょう。導入のポイントを理解しやすくなりますよ。
なぜ今《韓国風インテリア》が若年層に刺さるのか?
Z世代を中心に火がついた韓国カルチャーの波は、音楽やドラマだけでなく、インテリアの分野にも静かに浸透しています。
その起点となったのが、韓国の人気インフルエンサーたちが発信するカフェのような暮らし。SNS上に並ぶ洗練されたライフスタイルの投稿が、瞬く間に共感を呼び、話題となりました。
シンプルで写真映えする空間づくりは、日本でも「自宅を韓国風にアレンジしたい」というムーブメントを生み、ひとつのトレンドとして定着しつつあります。
▼日本で韓国風インテリアが受け入れられた背景
日本と「韓国風インテリア」は、住宅事情やコスト面での親和性があります。
韓国では、日本と同じく伝統的に床座スタイルが根付いており、背の低い家具が発達しました。この背の低い家具は、日本のワンルームなどで、部屋を広く見せるのに効果を発揮します。
ホームステージング等で家具を使う場合は、ロータイプを選択しましょう。淡い色合いの内装と相まって、韓国風インテリアならではの開放感を演出してくれます。
▼プチプライスの韓国雑貨は気軽に試しやすい
最近では、100円ショップでも韓国風インテリアに使える雑貨が手軽に手に入るようになりました。見栄えのよいアイテムをリーズナブルに揃えやすい点も、若年層の心をつかんだ理由と言えます。
加えて、近年グレージュ(くすみカラー)の流行が続いていることも一因でしょう。韓国風インテリアのカラーパレットが、トレンドの流れに合致したことも人気を後押ししました。
韓国風インテリアの特徴とは?
《韓国風インテリア》とは、韓国のおしゃれなカフェのような柔らかく落ち着いた雰囲気のインテリアスタイルを指します。
主な特徴をご紹介しましょう。
▼シンプル&ナチュラルな抜け感のある空間
韓国風インテリアで重視されるのは、ナチュラルで落ち着いた空間づくりです。優しいラインの《主張しすぎないデザイン》によって、ゆったりした雰囲気を演出します。
必要以上に家具を置かず、部屋全体をシンプルにまとめ、余白を生かすのが韓国風インテリアの基本。代わりに、小物や雑貨でさりげなく遊び心をプラスします。
たとえば、壁にラインアートのポスターを飾ったり、棚やテーブルにオブジェを置いたりして、シンプルな空間にアクセントを添えるのがポイントです。
▼ホワイトやベージュを基調とした淡い色合い
韓国風インテリアの配色は、ホワイトやベージュ、アイボリーなどトーンを抑えた明るめの低彩色で統一するのが基本です。
壁・床・天井といった大部分をこのような色調でまとめることで、お部屋を優しく柔らかな印象にします。アクセントカラーはごく少量に留め、色彩の統一感を保つようにします。
こうした《明るい低彩色》で揃えた空間は上品で居心地がよく、若い女性を中心に、その心をときめかせています。
▼自然素材と曲線を取り入れたデザインを多用
韓国風インテリアでは、木やラタン (籐)、リネンなどの天然素材の家具やファブリックを多用します。これらの素材によって、素朴で温もりのある質感を演出します。
また、家具や雑貨類のデザインに《有機的な曲線》や《丸みのあるシルエット》を取り入れるのも、韓国風インテリアの特徴です。
そら豆のような形の鏡(ビーンズミラー)やギャザースカートのようなランプシェードなど、規則的すぎない柔らかなフォルムのアイテムで、空間にかわいらしさとリラックス感を与えます。
▼収納アイテムが豊富で機能的
《見せる収納》と《隠す収納》を上手に使い分けている点も、韓国風インテリアの特徴です。機能的な収納アイテムを適材適所でうまく活用しています。
- 見せる収納 ⇒ ハンガーラックやオープンシェルフなど飾りながら収納できる家具
- 隠す収納 ⇒ 扉付きキャビネットやチェストのように生活感を隠せる家具
マントルピース型(暖炉風)の飾り棚も人気です。上部にお気に入りの雑貨をディスプレイして《映えスポット》をつくって楽しむ方が少なくありません。
なお、韓国風インテリアでは小柄な家具を多用します。一人暮らしのお部屋でも取り入れやすく、限られた空間を有効活用できる点も魅力です。
韓国風のお部屋の作り方(コーディネートのポイント)

つづいて、韓国風インテリアの魅力を賃貸物件で手軽に取り入れるための具体的なコーディネート術をご紹介します。
空室対策としてモデルルームを韓国風に演出すれば、入居希望者に「この部屋おしゃれ!」と刺さるアピールができるでしょう。
ホームページに載せる写真にも有用ですよ。
安価に雰囲気を変える《床・壁・天井の内装材》選びのポイント
壁紙と天井は、基本的に《少しくすんだホワイト系》がベスト。既存の壁紙が濃色であれば、ベージュやアイボリーなどに貼り替えたいところです。
床材も、ダークブラウンのフローリングなど、重たい印象のものはNGです。ナチュラルなウッドカラーのものにしましょう。
フロアタイルに張り替える方法もあります。たとえば、ホワイトやアイボリーの木目調・石目調のフロアタイルを敷き詰めれば、一気にペールトーン基調の明るい床に変身できます。
床・壁・天井を明るいニュアンスの色で統一すると、お部屋を広く見せる効果も期待できます。
コストを抑えながら魅力を引き出す《照明》選びのコツ
照明は、空間の雰囲気を左右する重要アイテムです。天井のメイン照明だけでなく、間接照明も効果的に取り入れられるように、コンセントを準備しておくと◎です。
暖色系のライトをポイントで追加すると、白や乳白色で統一した空間にぐっとムードが生まれます。フロアランプやテーブルランプを活用すると、光の陰影がリラックス感を高めてくれるでしょう。
照明器具のデザインにもこだわってみましょう。真ちゅう素材を使った器具や、花弁モチーフのシェードなど、優しくて少しフェミニンな間接照明が韓国風インテリアによくマッチします。
照明の光とデザインで空間を演出することで、コストを抑えながらもお部屋の印象を格上げできます。
照明や小物との統一感がポイント!家具選びテク
家具選びでは、照明や雑貨類とテイストを揃えて統一感を出すことを意識します。とくに、高さと色味に注目しましょう。
▼韓国風インテリアでは背の低い家具を多用
韓国風インテリアでは、背の低い家具が多用されます。背の低い家具には、狭い空間でも圧迫感を与えず、部屋を広く見せる効果があります。
ローボードやローベッド、フロアソファなど高さを抑えた家具を配置すれば、目線が低くなります。空間にゆとりが生まれるうえ、壁面を飾る照明やアートも引き立つでしょう。
▼韓国風インテリアの家具は、自然素材のものがおすすめ
家具は、木やラタン、コットンといった自然素材を使ったものがおすすめです。アクセントに金属やガラスなど無機質な素材を少しだけ取り入れることで、程よくモダンな印象に仕上がります。
たとえば、扉面にラタン編みを用い、取っ手や脚にゴールドの金物をあしらったキャビネットなどは、韓国らしいおしゃれな雰囲気を醸し出してくれます。
このように異なる素材感をミックスしつつも、色調はホワイト・ベージュ系を基調とすることが大切です。雑貨や照明と調和し、洗練されたコーディネートになります。
淡く優しい色使いが基本!カラーコーディネートのポイント
繰り返しになりますが、韓国風インテリアではホワイトやベージュ、アイボリーといった明るい低彩色をベースにするのが基本です。
アクセントカラーを加える場合でも、原色ではなくグレイッシュカラーを使います。ダスティーピンクのアイテムやオリーブグリーンの観葉植物など、明るい低彩色で控えめに変化を付けましょう。
物足りなさを感じる場合は、同系色のグラデーションでメリハリを付ける手もあります。たとえば、ラグ・クッション・カーテンをベージュの濃淡で演出すれば、ぼんやりせず奥行きが生まれます。
優しく上品で居心地のよいカラーバレットは、内覧者にも好印象を与えられるでしょう。
内覧で一目惚れさせる!韓国風インテリアにおすすめのアイテム
韓国風インテリアらしさを象徴するアイテムのひとつが、雲型やそら豆型のミラーです。お部屋に取り入れるだけで、一気に韓国風インテリアに近づけます。
プリーツや花弁型のシェードランプもおすすめです。ギャザースカートを思わせるふんわりとしたシェード形状がレトロかわいく、大人の女性でも思わずときめくこと間違いなしです。
さらに、壁に立てかけるマントルピース風の収納棚を設置すれば、一層フォトジェニックな空間に仕上がります。
他にも、ボンボンキャンドル(お団子を積み重ねたようなキューブ状のキャンドル)は韓国風インテリアとよく合います。飾るだけでアクセントになり、一目惚れする内覧者が増えますよ。
淡色のドライフラワーやパンパスグラスを挿した花瓶も、定番アイテムです。
このようなアイテムを組み合わせてお部屋をスタイリングすれば、内覧希望者に「内覧してみたい!」「こんなお部屋に住みたい!」と感じてもらえるでしょう。
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