賃貸住宅をもっとオシャレに!インテリアコーディネートのコツを紹介

賃貸住宅は、内装や設備などを傷つけるような模様替えができません。自分の部屋をもっとオシャレにしたいと思いつつ、どうすればいいかわからないと悩む方が少なくないでしょう。

しかし、何もできないわけではありません。家具や照明器具の選び方、そして配置やカラーコーディネートなどにこだわることで、部屋を広く見せたりオシャレに見せたりできます。

本稿では、賃貸住宅のインテリアコーディネートのコツや、インテリアを変更する際の注意点について紹介します。あなたも、自分だけのオシャレな空間を作り出してみませんか。

目次

賃貸のお部屋をオシャレに見せるインテリアコーディネートのコツ

さっそく、賃貸住宅でもできるインテリアコーディネートのコツをご紹介します。もしも、あなたがインテリアコーディネートの上級者でないなら、お部屋の情報量を減らすように心がけてください。

目に見えるアイテム数や色数を減らしたり、家具の体積を少なくしたりすることで、スッキリとした空間になります。そこに、フォーカルポイント(注視点)になるアイテムを数点追加するのがポイントです。

具体的にどうすればいいのか、解説していきましょう。

オシャレな収納スペースを増やすコツ

オシャレな収納スペースを増やすコツ

小さなお部屋にものがあふれかえっている(情報があふれかえっている)と、オシャレな空間になりません。しかし、賃貸住宅は収納スペースが少なく、整理整頓を諦めてしまいたくなりますよね。

そんなときは、少しでも収納スペースを増やすために、収納付きの家具を取り入れましょう。たとえば、こんな家具がありますよ。

  • ベッド下に収納が付いたベッドフレーム
  • 座面の下が収納になっているベンチ
  • 引き出しの付いたローテーブル

インテリアコーディネートに自信がある上級者は、オープンなラック等の「見せる収納棚」を使うのもいいでしょう。

デザイン性の高いアイテムをフォーカルポイントになるように配置することで、あなたらしさを演出ができます。置くものによって、部屋の雰囲気をコントロールすることも可能です。

ただし、見せる収納は、情報量が多くなると雑多な印象になってしまいます。以下に注意して、うまくまとめてください。

  • できるだけ置くものを減らして、余白をつくる
  • 無彩色以外の色は、1~2色程度に抑える
  • 置くもののデザインは、統一感を持たせる

マグネットが貼り付くタイル調のシートなんかも、売られています。キッチンパネルにシートを貼ると、マグネット式の小物入れや小物置き、フックなどを貼り付けて配置できますよ。

参考:友安製作所 SNiON(シニオン)

ただし、見せる収納は、地震のときに置いているものが飛んでくる可能性があります。とくに高い位置は、割れそうなものや当たるとケガするようなものを置かないようにしましょう。

狭い部屋を広く見せる家具選びのポイント

狭い部屋を広く見せる家具選びのポイント

賃貸住宅にお住まいの方の中には、お部屋が狭いことに悩んでおられる方も少なくないでしょう。小さなお部屋は、いろいろなものがギュッと押し込められた感じになると、オシャレに見えません。

では、どうすれば狭いお部屋を広く、オシャレに見せられるのでしょうか。―― まず、スタイルを決めることでインテリアに統一感を出しましょう。

インテリアのスタイルにはさまざまなものがありますので、調べて自分好みのスタイルを見つけてください。一例をご紹介します。

  • レトロ
  • 和モダン
  • コースタル
  • シャビーシック
  • スカンジナビアン
  • ミッドセンチュリー
  • コンテンポラリー

インテリアのスタイルは「お部屋のテーマ」と言い換えてもいいでしょう。お部屋に置く家具をテーマに沿ってそろえることで、統一感が生まれ、情報量の削減に役立ちます。

一方、ごちゃ混ぜにする「エクレクティックスタイル」というのもありますが、これは難度が高いです。ミキシングセンスが必要になりますので、自信がないか方はスタイルを統一しましょう。

なお、家具を選ぶときは以下に注意してください。

  • なるべく背が低く、脚のあるものを選ぶ
  • お部屋が狭いなら、明るい色の家具を選ぶ

小さなお部屋を広く見せるには「視界の抜け」がとても大切です。玄関ドアから奥の窓まで、注目されやすいものを少なくして、できるだけ視界を遮らないようにしましょう。

ですから、家具はなるべく背が低いもの、そして脚のあるものがおすすめです。背が低く脚がある家具なら「見える床や壁の面積」を増やせますので、視界が抜けた印象になります。

濃い色の家具は注意が必要です。濃い色の家具は高級感や重厚感がありますが、重々しい雰囲気になりがちです。

他には、以下にも配慮していただくとよいでしょう。

  • 生活しながら家具をそろえる
  • できるだけ動線を広く取る

引っ越し前や直後に家具を買いそろえてしまうと、意外とムダが多くなります。急いでいないなら、生活しながら本当に必要な家具だけ買ってみてはいかがでしょうか

たとえば、部屋が狭いならソファを置くのをやめてみてはどうでしょう。とくに、幼児のお子さまがいるご家庭なら、ソファを置くよりプレイスペースにしたほうが何かと便利かもしれません。

動線を広く取ることも、おすすめです。動線は、人が通るだけでなく、インテリアの「余白」の役割もはたします。動線の面積を確保すると、移動しやすく、圧迫感を抑えられます。

カラーコーディネートでお部屋のオシャレ度をアップしよう

カラーコーディネートでお部屋のオシャレ度をアップしよう

色も、重要なインテリアのひとつです。むやみに色数を使ってしまうと雑然としてしまい、オシャレな雰囲気になりません。

お部屋のカラーコーディネートの基本は、配色のバランスを整えることです。以下の比率に従い、お部屋を特徴付ける色味を3つに絞り込んでみましょう。

ベースカラー(基調色)全体の70%程度を占める色。主に壁や天井などの色。オフホワイト系の色。
アソートカラー(従属色)全体の25%程度を占める色。主に床やドア、家具などの色。ブラウン系の色。
アクセントカラー(強調色)全体の5%程度を占める差し色。小物や絵画、観葉植物などの色。派手目の色でもOK。

ベースカラーやアソートカラーはお部屋の大部分を占めますので、カラーコーディネートに大きく影響します。しかし、一般的な賃貸住宅では、両色がオフホワイト系やブラウン系になりがちです。

もしも、あなたが「ベースカラーやアソートカラーを自分好みにしたい!」とお考えでしたら、「剥がせる壁紙」や「置くだけの床材」が売っていますので、ご活用いただくとよいでしょう。

ただし、品質のよくない「剥がせる壁紙」は経年劣化でうまく剥がれなくなることがあります。うまく剥がせなかった結果、本来の壁紙を破いてしまうと原状回復が必要になりますのでご注意ください。

意外と手を抜きがち!照明器具にも気を配ろう

意外と手を抜きがち!照明器具にも気を配ろう

ホテルや商業施設など、内装にこだわった空間では例外なく照明計画を作成しています。見せたいところだけ光を当てて強調することで、非日常感やドキドキ感を演出しているのです。

賃貸住宅は1室1灯の物件が多く、ホテルや商業施設のような照明計画を立てにくいでしょう。しかし、可能な範囲で照明にこだわることで、空間の質をワンランクアップさせることができます。

たとえば、以下のふたつに注意して、照明器具を選んでみてください。

  • 壁や天井に反射させた、やや暗く穏やかな光を利用する
  • 光量が必要な場所には、補助的な照明を追加する

賃貸住宅は、建築と一体化した照明で器具を隠すようなことができません。しかし、汎用的なシーリングライトではなく、ダクトレールフロアスタンドを活用することで光を演出できます。

たとえば、引っかけシーリング対応のダクトレールを取り付ければ、そこに複数の照明を設置できます。スポットライトなら、首を振ることで壁面を照らし、間接照明のような使い方もできるでしょう。

参考:Panasonic LK04083WZ

フロアスタンドで、手元や壁面・天井を照らすのも効果的です。「DRAW A LINE」のようなインテリアのアクセントになるものも販売されていますので、探してみてください。

参考:平安伸銅工業株式会社 DRAW A LINE

コンセントの数が限られるワンルームマンションでは、ソネングラスのようなソーラーLEDランタンが強いミカタになってくれます。チェストやテーブルの上に置くと、落ち着いた雰囲気になりますよ。

参考:ソネングラスジャパン株式会社 Sonnenglas

賃貸住宅のお部屋のインテリアを変更するときの注意点

賃貸住宅のお部屋のインテリアを変更するときの注意点

つづいて、賃貸住宅のお部屋のインテリアを変更するときの注意点をご紹介します。

簡単に原状回復できるようにしておく

賃貸住宅の入居者(借主)は、退去する際、お部屋の損傷を入居時の状態に戻してから大家(貸主)さんに返す義務があります。これを「原状回復義務」と言います。

ただし、入居者に故意や過失がなく、通常の使用で付いた損傷はこの限りではありません。

参考:民法 第621条

お部屋のインテリアを触る際、この「原状回復義務」がネックになります。さて、どういう場合に、入居者負担で回復する必要があるのでしょうか。

一例をご紹介しましょう。

修繕箇所修繕内容費用負担者
設備日常の不適切な手入れや用法違反による設備の毀損(善管注意義務違反)借主負担
経年劣化による自然損耗、耐用年数到来による破損や使用不能貸主負担
クロス(壁紙)喫煙等によるヤニでの変色や臭いの付着(通常の使用による汚損を超える)借主負担
日照など自然現象による変色(通常損耗)貸主負担
クギやネジ等の穴で、下地ボードの張り替えが必要なもの(通常の使用を超える)借主負担
画びょうやピン等の穴で、下地ボードの張り替えが不要なもの(通常損耗)貸主負担
DIY作業等で生じたひっかきキズ(善管注意義務違反・過失)借主負担
日照など自然現象による変色(通常損耗)貸主負担

入居者は、借りた物件に対して善管注意義務(民法第400条)を負います。大家さんから借りている以上、雑に扱わず、慎重に利用しなくてはなりません。

また、慎重に利用したことを証明するために入居時の点検や写真撮影、退去時の立ち会いをおこなうことが望ましいでしょう。

なお、原状回復義務については以下の記事でも解説しています。詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。

【賃貸住宅】原状回復の東京ルール(賃貸住宅紛争防止条例)とは

低予算材料は使いすぎに注意

100均で買える材料を使ったプチDIYリフォームは「コストを抑えて手軽にリフォームできた」という達成感が大きいでしょう。ただし、やり過ぎには注意が必要です。

なぜなら、100均等のプチプラアイテムは、チープに見えやすいからです。とくに、樹脂製品は安っぽく見えやすいです。かわいい布でラッピングするなど、一手間を加えてチープさを消しましょう。

100均アイテムの中でも、ナチュラルな木製品は強いミカタになってくれます。さらにチープさを消したいのであれば、ステインを塗る等の手間を加えてみてください。アンティーク感を出せます。

ステインを塗る

今回は、賃貸住宅のインテリアコーディネートのコツと、インテリアを変更する際の注意点について詳しく解説しました。賃貸のお部屋でも、アイデア次第で自分らしい模様替えができます。

賃貸住宅のインテリアを変更する際には、簡単に原状回復できるようにすることが重要です。低予算材料の使いすぎでチープにならないように注意しながら、オシャレな空間を作り出しましょう。

インテリアコーディネートによって、毎日の生活がもっと楽しく、快適になることを願っています。あなたも、ぜひ模様替えに挑戦してみてください。

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