人気システムキッチンメーカー9社比較 – リフォームでおすすめは?

キッチンリフォームをご検討中の方から「メーカーが多すぎて選べない」とか「なにが違うの?」とお悩みの声を聞きます。人気のナショナルブランドはどこも機能が似ているので、迷いますよね。

しかし、よくよく比較してみると、メーカーごとにこだわりを持っていることが分かります。それを把握しておけば、キッチン選びの際にどこを選べばいいのか判断しやすくなるでしょう。

本稿では、人気のキッチンメーカー9社の特徴を比較しながらご紹介します。価格帯や、リフォームでおすすめのメーカーもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

おすすめのシステムキッチンメーカー9社の特徴比較

おすすめのシステムキッチンメーカー9社の特徴比較

さっそく、主なキッチンメーカー9社の特徴をご紹介しましょう。

「TOTO (トートー)」は水回り全般に強い

TOTOは水回り設備全般に強いメーカーで、ユニットバスを開発した会社として知られています。温水洗浄便座の代名詞になっている「ウォシュレット」も有名ですね。

TOTOが開発するキッチンは、堅実でハイクオリティです。省エネ性や操作性の高さ、掃除のしやすさには定評があります。「水ほうき水栓」や「すべり台シンク」など、独自機能も豊富です。

日経アーキテクチュアによると、1級建築士を対象にした「採用したい建材・設備メーカーランキング2022」調査で「機能性」と「耐久性」でトップ。総合評価で2位を獲得しています。

参考:TOTO

「LIXIL (リクシル)」は収納力と掃除のしやすさに定評あり

LIXILのキッチンは、旧サンウェーブ工業から引き継がれたものです。収納力と掃除のしやすさに定評があり、価格がリーズナブルなこともあって、大きなシェアを持っています。

デザインがシンプルかつ洗練されていて、インテリア性が高いところも魅力のひとつです。とくに、高価格帯のリシェルはシックな高級感があり、他を圧倒する人気です。

建材を持っていますので、空間全体のトータルコーディネートができます。床やドアのリフォームもするなら、色や雰囲気を合わせられるLIXILのキッチンが有力候補になるでしょう。

参考:LIXIL

「Panasonic (パナソニック)」は主婦目線の開発力に強み

パナソニックは主婦の声を取り入れた設計が得意で、キッチンにもさまざまな工夫が凝らされています。例をあげてみましょう。

掃除がラクになる工夫スキマレスシンク、ほっとくリーンフードなど
調理時間を短縮できる工夫3口横並びのトリプルワイドコンロ、スラくるネットなど
自動化エコナビ、フルオートオープン、スリムセンサー水栓、さっとれるフードなど

自動化が一番進んでいるキッチンと言えば、パナソニックでしょう。高い機能性を持つスタイリッシュなデザインも、魅力のひとつです。

参考:Panasonic

「Takara standard (タカラスタンダード)」はホーローで長持ち

タカラスタンダードと言えば、ホーローです。ホーローは鋼板にガラス質を焼き付けて密着させたもので、外壁材に使えるほど「耐衝撃性・耐燃性・耐候性・耐蝕性」に優れています。

ホーローキッチンの掃除のしやすさは、トップクラスでしょう。汚れが染み込まず、お手入れが簡単。キズや熱に強く耐久性もあるため、キレイが長続きします。

ホーローは基板が金属ですから、マグネットが使えます。ホーローの壁パネルやキャビネットなら、マグネット式の収納パーツを自在に貼り付けて使えますよ。

参考:Takara standard

「クリナップ」はシステムキッチンの先駆け

クリナップは、日本で初めてシステムキッチンを開発したメーカーです。ステンレスを使うのがうまく、シンプルで工業的なデザインが若者を中心に注目されています。

ステンレスは「熱・水・臭い・カビ・サビ」に強く、長くキレイな状態を保てます。主にワークトップやキャビネットで使用されていますが、一部のキッチンは構造もステンレスでできていて頑丈です。

建築士やリフォーム業者のあいだでも、クリナップはトップ3に入る人気ぶりです。ガスとIH、両方使用できるハイブリッドコンロを持っているのもクリナップの特徴と言えます。

参考:クリナップ

「TOCLAS (トクラス)」は人造大理石が得意

トクラスは2013年に「ヤマハリビングテック」から社名変更した住宅機器メーカーで、ピアノで有名なYAMAHA(ヤマハ)のグループ会社です。

トクラスと言えば、ピアノの鍵盤製造技術を駆使してつくられる質の高い人造大理石でしょう。100色以上ある豊富な扉カラーも、トクラスの魅力のひとつです。

上品でかわいいデザインは定評があり、中級価格帯や普及価格帯のキッチンはリフォームでよく使われています。

参考:TOCLAS

「WOODONE (ウッドワン)」は無垢の木に強み

ウッドワンと言えば、無垢材を使用したキャビネットでしょう。パインやオーク、メープル、ウォールナットなど、木の優しさにつつまれたナチュラルなキッチンを提供しています。

近年、スタイリッシュなキッチンにも力を入れています。鉄のフレームと無垢の木の、最小限のパーツで構成されたキッチンは、若い方を中心に注目されています。

無垢の木は、同じ樹種でも加工時期が違うだけで色や寸法に差が出ます。よって、加工済みのパーツを在庫として保管せず、邸別生産方式を採用しています。

参考:WOODONE

「kitchenhouse (キッチンハウス)」はSNSで人気

キッチンハウスは、ミニマルなデザインのオーダー・セミオーダーキッチンが得意です。主な特徴は、ワークトップに高圧メラミンを採用しているところでしょう。

自社開発した高圧メラミン「エバルト」は、カップボードやダイニングテーブルにも使用されています。ですから、ユーザーはキッチン空間のトータルコーディネートを楽しめます

近年、姉妹ブランドの「GRAFTEKT (グラフテクト)」が注目されています。SNSで人気に火がつき、取り扱うハウスメーカーやリフォーム会社が増えています。

参考:kitchenhouse

「TOYO KITCHEN STYLE (トーヨーキッチン)」はモダンで独創的

トーヨーキッチンの特徴は、なんと言ってもモダンで独創的なデザインと機能性でしょう。シンク・コンロ・食洗機の動線を最短化した「ゼロ動線」のキッチンは、ほぼ移動なしで料理できます。

面材にはハイプレッシャーラミネートやステンレス、天然石、ピアノ塗装を用いています。これらの素材と職人技でつくられる豊かなテクスチャーは、唯一無二と言っていいでしょう。

トーヨーキッチンのキッチンは、たたずまいがまるで「家具」のようです。キッチンを中心にLDKをひとつの空間ととらえ、家具や照明などのインテリアも提案しています。

参考:TOYO KITCHEN STYLE

人気のシステムキッチンの価格比較

人気のシステムキッチンの価格比較

キッチンメーカーの多くは、ベースとなる参考プランや希望小売価格を公表していますので、ご紹介しておきましょう (税込)。

ただし、キッチンはメーカー希望小売価格の20~50%程度割引して販売されるのが一般的です。施工費も上乗せされますので、以下の希望小売価格は参考程度にご覧ください。

TOTOTHE CRASSO(ザ・クラッソ)約100万円~
mitte(ミッテ)約81万円~
LIXILRichelle SI(リシェル・エスアイ)約101万円~
Noct(ノクト)約78万円~
Shiera S(シエラ・エス)約58万円~
Well Life(ウェル・ライフ)約84万円~
PanasonicL-CLASS(エルクラス)約136万円~
Lacucina(ラクシーナ)約116万円~
V-style(ブイ・スタイル)約95万円~
Takara standardLEMURE(レミュー)約80万円~
Treasia(トレーシア)約55万円~
Edel(エーデル)約36万円~
Refit(リフィット)約29万円~
クリナップCENTRO(セントロ)約100万円~
STEDIA(ステディア)約78万円~
rakuera(ラクエラ)約64万円~
TOCLASCollagia(コラージア)約129万円~
Bb(ビービ―)約95万円~
DOLCE X(ドルチェ・エックス)約246万円~
kitchenhousebasic約214万円~
GRAFTEKT約152万円~

なお、主要なキッチンメーカーはどこも値上げが著しい状況です。ご発注前に、必ず見積もりを取ってください。

リフォームでおすすめのシステムキッチンメーカー

リフォームでおすすめのシステムキッチンメーカー

リフォームでは、どこのキッチンが人気なのでしょうか。

リフォーム産業新聞が「【2022年版】プロ360名がおすすめする人気キッチンランキング」を発表していますので、ご紹介しておきましょう。

高級価格帯ランキング

高級価格帯のキッチンは、以下のようなランキングになっています。

  1. LIXIL「Richelle SI (リシェル・エスアイ)」
  2. クリナップ「CENTRO (セントロ)」
  3. TOTO「THE CRASSO (ザ・クラッソ)」

シックで高級感のあるデザインの「Richelle SI」がトップです。セラミック天板や収納量の豊富さが好評を得ています。

中級価格帯ランキング

中級価格帯のキッチンは、以下のようなランキングになっています。

  1. クリナップ「STEDIA (ステディア)」
  2. LIXIL「ALESTA (アレスタ)」
  3. TOCLAS「Berry (ベリー)」

クリナップの「STEDIA」はデザインの豊富さや収納などの機能性、ステンレスキャビネットの耐久性が好評です。家事がラクになる機能も、高い評価を得ています。

なお、LIXILの「ALESTA」は「Noct」に刷新されました。トクラスの「Berry」は2023年3月末で出荷終了となります。

普及価格帯ランキング

普及価格帯のキッチンは、以下のようなランキングになっています。

  1. クリナップ「rakuera(ラクエラ)」
  2. LIXIL「Shiera (シエラ)」
  3. TOCLAS「Bb (ビービ―)」

クリナップの「rakuera」はトップを連続で取っています。この価格帯では、ダントツで人気のキッチンです。LIXILの「Shiera」は「Shiera S」に刷新されました。

ここに上がっているキッチンに加え、パナソニックやタカラスタンダードのキッチンも人気です。

いずれのメーカーも顧客満足度が高いので、施工側も安心しておすすめできます。それがこのような人気につながっているのでしょう。

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