アパートやマンションの外装をおしゃれに – カーブアピールで空室対策

経年で古くなり、内見につながりにくくなった賃貸アパートやマンションの空室対策は、どこから手を付けるのが効果的なのでしょうか?内装や住宅設備の刷新でしょうか?

たしかに「内装がきれい」であることを必須条件として物件を探す方が多くおられます。しかし、内見の問い合わせが入るかどうかは外観の印象によるところが大きく、第一印象の改善こそ入居率アップの第一歩ではないでしょうか。

不動産業界に「カーブアピール」という用語があることからもわかるとおり、物件の第一印象が重要なのは言うまでもありません。外装のリノベーションで物件のブランド力を劇的に向上させ、空室率低減に取り組んでみてはいかがでしょうか。

目次

無視できないカーブアピール

無視できないカーブアピール

カーブアピール (curb appeal)」という不動産用語をご存知でしょうか。「カーブ (curb)」は歩道の縁石のことで、カーブアピールは「通りから最初に目に入るその物件の姿」を魅力的にアピールする施策を指します。

これを営業マンに置き換えてみましょう。営業マンは「第一印象」が重要です。まず見た目で人間を判断され、次に性格や内面、人となりを見られます。有名な「メラビアンの法則」でも、人は他人の印象を以下の割合で判断するとされています。

  • 話の内容(言語情報):7%
  • 話し方(非言語情報):38%
  • 見た目や表情(非言語情報):55%

ですから話の内容がポジティブであっても、険しい表情と声のトーンで話をする話者に対して、人はネガティブな印象を持ちやすいのです。営業マンにとって笑顔や清潔な服装は「口以上に物を言う大切な商売道具」と言っていいでしょう。

これは建物でも同じです。その物件に興味を持ってもらうには第一印象が肝心で、悪い印象を持たれると、いくら言葉で取り繕おうとも覆すのが難しくなります。ですから、外観の印象が悪い建物は、内見や成約につながりにくいのです。

逆に、以下の箇所に高級感・清潔感・利便性あるいは管理がゆき届いている様子が見られると、内見や成約までの距離が縮まります。

  • 外装
  • エントランス
  • アプローチ
  • 物件名を表示した館銘板
  • ポスト
  • インターホン
  • 夜間のライティング
  • 植栽
  • ゴミ置き場

外装をアップグレードすると、内見が増えるだけでなく、既存入居者の解約抑止効果も期待できます。空室対策を検討されている方は、カーブアピールに力を入れてみてはいかがでしょうか。

予断ですが、ホームステージングでも「玄関に気を配る」と言われます。これも、室内だけに限って言えばカーブアピールと言えるでしょう。

「あってよかった」情報トップは外観写真

あってよかった情報トップは外観写真

さて、外観の第一印象がよいと内見や成約までの距離が縮まるという話をしました。この根拠になるデータがありますので、簡単にご紹介しておきましょう。

参考:「不動産情報サイト利用者意識アンケート」調査結果(2017年)

上述の調査結果によると、物件を「契約した人」は物件情報を探す際に「写真」を重視しているようです。物件検索後に「問い合わせや訪問をする不動産会社を選ぶ時のポイント」は、売買・賃貸ともに「写真の点数が多い」がダントツでトップでした。

「物件情報を探す際に必要だと思う情報は?」という問いに対して「物件外観の写真」は、戸建てと分譲マンションでは間取り図に次いで2位。賃貸では、間取り図や水まわり設備の写真に次いで6位にランクインしています。

もうひとつ、ご紹介しましょう。

参考:「一人暮らしの実状と部屋探しについて」アンケート結果(首都圏)

上述のアンケート結果では、部屋探しの際「あってよかった」と感じた情報のトップは「物件(外観)の写真」になっていて、学生・社会人・男性・女性を問わず1位です (内装写真が2位)。

このふたつの調査結果から、外観の良し悪しが内見のお問い合わせ数に直結することが容易に想像できます。感覚的にも、納得のいく内容ではないでしょうか。

「それなら、築年数が新しいほうが有利では?」と思われましたか?じつは、そんなことはありません。もうひとつ、調査結果をご紹介します。

参考:857人に聞いた引越し・住み替えの実態調査2017

上述の調査によると「現在住んでいる家を検討した際にあきらめた項目」は以下がトップ5になっています。

  • 築年数
  • 面積
  • 最寄り駅からの時間
  • 家賃
  • 設備・仕様

どうでしょうか。住まい探しをしている方々にとって「築年数」は妥協できる項目のトップなのです。古くとも素敵な外観をしていたら、内見のお問い合わせ増につながります。

アパートの外装の質は「管理の質」でもある

アパートの外装の質は管理の質でもある

さて、アパートやマンション選びでは、なぜここまで外観に対する注目度が高いのでしょうか。確かに「外観が素敵なところに住みたい」と思う人は多いでしょう。でも、理由はそれだけでしょうか。

今は、なんでもインターネットで調べられる時代です。たとえば「分譲マンションは管理を見て買え」という慣用表現は、ネットでも広まり、中古マンションを探している多くの方が目にしています。

賃貸マンションを探している人の中にも、それを知っていて、管理状況を確認しながら内見する方が少なくないでしょう。そんな方々は、以下のような専門的な情報をネットから仕入れているかもしれません。

  • 外壁塗装や屋根塗装は防水性能に直結する
  • 屋上防水のメンテナンスを怠ると雨漏り発生につながる

ネットの情報で物件を見る目を養った消費者は、塗装が古い物件に対して「雨漏りリスクが高い」と評価します。ひいては「この物件のオーナーは、維持管理の意識が低い」と判断するのです。

ですから、賃貸マンションの管理者は「外装に不備があると、著しく評価を落とす」と考えるべきでしょう。外装の改修を後回しにすると修繕コストの拡大にもつながるので、放置するメリットはありません。

余談ですが、築浅アパートの階段崩落事故が記憶に新しいところです。このような事故の報道も、消費者のリテラシーを高めています。外階段のサビや亀裂も、印象が悪くなっているのでお気を付けください。

外装リノベーションでブランド力のある「選ばれる物件」に再生する

外装リノベーションでブランド力のある選ばれる物件に再生する

経年で外装が古めかしくなると、入居者を探したくても、以下のふたつが理由で内見のお問い合わせが入りにくくなります。

  • インターネットや情報誌で物件探しをする人が、外観写真を大いに参考にしている
  • 競合物件と比べて見劣りすると、その他の条件がよくても問い合わせが入りにくくなる

管理されている物件の外装に自信がない方は、改修プランと見積書だけでも取ってみてください。改修計画を前進させるべきかどうかのご判断は、そのあとでも遅くないでしょう。

「間取りや駅からの距離、周辺環境のほうが大事では?」と感じた方。たしかに大事ですが、それは物件の内面的要素です。見た目が悪いと、そもそも興味を持ってもらえません。

建物の見た目(外装)は変えられます。カーブアピールで成約までの距離を縮めてみてはいかがでしょうか。

【まとめ】アパートの外装をおしゃれにして空室率改善

家町装飾は、物件のライフサイクルに合わせて適切な外装のリノベーションをご提案しています。物件の魅力を再生するだけでなく、選ばれる物件になるためのブランド力づくりもお手伝いします。ご興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。

賃貸マンションのリフォーム・リノベーションは ぜひ当社へお気軽にご相談ください。