大学の合格発表が近づくと「今年の学生の賃貸需要、どんな感じだろう」とソワソワしませんか?毎年のことではあっても、「今年はどうなるのか」は読みづらいものです。
また、合格発表後の1~2週間は、問い合わせと内見が一気に集中するうえ、短期決戦が求められます。ここを効率的に制するには、事前の準備が欠かせません。
本稿では、合格発表後に増える問い合わせ・内見の特徴と、前倒しで整えておきたい募集・内見対策を整理してお届けします。春前の準備にお役立てください。
目次
合格発表後に増える問い合わせ・内見の特徴

まずは、合格発表後に増える問い合わせや内見の特徴から整理してみましょう。
- 合格発表から最初の1~2週間が多い
- 学生本人と保護者が内見に来る
- 緊急性が高く、即決傾向が強い
- 必須条件が明確
それぞれ、詳しく解説します。
合格発表から最初の1~2週間が多い
合格発表から最初の1~2週間が、もっとも忙しくなる期間です。とくに最初の週末は、遠方からの来店が集中し、「今日中に決めたい」という相談が増えます。
遠方からのお客さまは、帰りの新幹線や飛行機の時間が決まっている方も多く、「一気に終わらせたい」というニーズが強いのも特徴です。
2週目に入ると、物件数が減る一方で、「キャンセル戻り」が出始めます。ここで最新情報を素早く共有できる仲介・管理会社は、駆け込み需要を獲得しやすくなります。
つまり「この2週間をどう戦うかで、春の成約数が大きく変わる」⸺ ということです。
学生本人と保護者が内見に来る
この時期は、学生と保護者が一緒に来店するケースが増えます。理由はシンプルで、選択権は学生にあっても、決定権は契約者・支払者である保護者にあるからです。
学生は「通学しやすい」「住みやすい」「おしゃれ」といった生活面を重視します。自分の暮らしを想像したときにワクワクするポイントが、判断材料になりやすいのも特徴です。
一方で保護者にとっては、「安全性」と「費用面」の納得感が大切です。たとえばオートロックの有無や共用部の明るさ、周辺の治安、初期費用の内容などを細かく確認します。
この「視点の違い」に同時に応えるプレゼンテーションができると、信頼が得やすくなります。あらかじめ「想定質問と回答」を準備しておくと、対応がスムーズです。
緊急性が高く、即決傾向が強い
合格発表から引越し・入学までの期間は短く、部屋探しに使える時間は限られています。そのため、この時期のお客さまは「今日決めたい」という強い意識を持って内見に来ます。
大学周辺の人気物件は、発表直後の数日~1週間で埋まることも珍しくありません。お客さまは競争状況を肌で感じているため、迷うより「早く押さえたい」という心理が働きます。
事前に候補を絞って来店するお客さまも多く、内見が「最終確認」の場となることも少なくありません。管理会社側も、「急いで決めたいニーズ」に対応できる準備が欠かせません。
問い合わせ対応や物件の空室確認、内見のスケジューリング、審査・契約手続きに至るまで、すべてのプロセスが最短化されているか確認し、スピード対応を徹底する必要があります。
必須条件が明確
学生の部屋探しでは、「大学までの距離」が最優先条件になるケースが非常に多いです。大学までのアクセス方法や通学時間が家賃や設備より優先されることもあり、選別の判断が早くなります。
保護者は、安全性や経済面で最低ラインを設定しており、その条件に合わない物件は即座に見送りになることも珍しくありません。矢継ぎ早に提案できるように、準備が必要です。
複数の代替案を用意しておくことで、「この物件がダメなら次」をスムーズに提示でき、信頼を失わずに案内を継続できます。これは成約機会を逃さないための重要なポイントです。
これらの動きを前提に「短時間で決められる案内」「親子の安心を支える説明」「迅速な空室確認とフォロー体制」を整えておくことで、確実に成果につなげやすくなります。
出遅れ注意!早めに手を打ちたい募集・内見対策

合格発表後の募集・内見対策は、直前や当日では間に合いません。勝負は、発表前の入念な準備で7割決まります。
発表後は動きが一気に加速するため、問い合わせ対応や内見調整をしながら改善する余裕がありません。あらかじめ情報と導線を整えておくことで、短期決戦をムダなく戦えるようになります。
募集段階:ピーク前に整えたい「準備」と「情報」
合格発表後の短期決戦に備えるなら、2~3か月前(12月~1月)から動くのが理想です。早ければ早いほど、他社との差別化にもつながります。
▼早期需要を逃さない「合格前予約」の仕組みづくり
12月~1月は「推薦入試」や「総合型選抜」で合格が決まる学生がいます。そのため、「早い段階で部屋を確保したい」というニーズが生まれています。
そこで有効なのが、「合格前予約」や「合格を条件にした先行申し込み」の仕組みです。Webサイトに明記しておくことで、「早く押さえておきたい層」を取りこぼさず囲い込めます。
物件オーナーの方針や管理会社の契約スキーム、地域の慣習などを考慮して、導入可能な場合は仕組みをつくっておきましょう。
▼保護者が知りたい情報を先回りして提示する
また、契約の決定権を持つ保護者は、内見の前に物件情報をしっかり確認したいと考えています。事前に、Webの情報を整備しておきましょう。
学生が気にする「設備、デザイン、通学時間」だけでなく、「セキュリティ、管理体制、治安」といった保護者目線の情報も前面に出すことが信頼の獲得につながります。
さらに、VR内見や360度写真を用意しておくと、遠方の保護者にも「現地に行く前にある程度確認できた」という安心感を与えられ、問い合わせや内見の質が高まります。
▼発表前に整えるWeb導線とスタッフ体制
可能であれば、大学別に通学時間をまとめた特設ページや、試験日に持ち帰れる資料を準備するのも効果的です。
スタッフ全員で保護者対応やクロージングのロールプレイングをおこない、説明の質を均一化しておくと、繁忙期に対応力がぶれにくくなります。
内見段階:即決につなげる「効率」と「安心感」
合格発表後の内見で大切なのは、「時間をムダにしない導線づくり」です。遠方から来店するお客さまほど滞在時間が限られ、移動に時間を取られるとチャンスを逃しやすくなります。
そのため、物件を厳選し、短時間で回れるルートマップを事前に作成しておくことが有効です。内見の順番も、本命物件を中盤に配置するなど、判断しやすい流れを設計しておきましょう。
一方で、即決傾向が強いお客さまでも「本当にこれでいいのか」という迷いがあります。ですから「問い合わせが増えている事実」や「今日決めるメリット」を具体的に伝えることが大切です。
たとえば ⸺
- 「今朝だけで◯件お問い合わせがあり、本日中に申し込みが入る可能性があります」
- 「今日お申し込みいただければ、家賃発生日を◯月◯日に調整できます」
といった情報は、判断の後押しになります。成約に至らなかったお客さま向けに、フォローアップ体制を準備しておくことも大切です。
発表前の準備と、発表後の効率的な内見導線。この2つを押さえるだけで、合格発表後の短期決戦が大きく有利になります。「前倒し」と「スピード対応」が、成果を分けるカギです。
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