事故物件はリフォームで空室解消できる?費用相場や注意点を解説

所有または管理する賃貸住宅が事故物件になってしまい、どう対処すべきか悩んでいませんか?事故物件というだけで、入居者が見つからず、空室が続いてしまうのは避けたいものです。

リフォームをすれば本当に資産価値を回復できるのか、費用がどれくらいかかるのか、と不安が尽きないでしょう。信頼できるリフォーム業者を選ぶのも、簡単なことではありません。

本稿では、事故物件のリフォームによる効果費用相場業者選びのポイントについて詳しく解説します。資産価値を回復し、空室を解消するために、ぜひ最後までチェックしてください。

目次

事故物件はリフォームで空室リスクを軽減できる?

事故物件はリフォームで空室リスクを軽減できる?

事故物件は、リフォームによって空室リスクを軽減できる可能性があります。もちろん、空室解消が保証されているわけではありませんが、リフォームは有効な施策と言えるでしょう。

さまざまな事故物件の意識調査結果を見てみると「事故物件には住みたくない」と考えている方が非常に多いことが分かります。例をあげて、リンクを張っておきましょう。

このような傾向に対処するには、事故物件のマイナスイメージを払拭することと、物件に対する信頼感を高めることが何より重要ではないでしょうか?

リフォームにより明るく清潔感のある空間にすることで、事故物件という印象を和らげられます。リフォームの内容や工事の質を明確に説明することで、消費者に安心感を提供できます。

リフォームを実施しない場合のデメリット

では、リフォームを実施しない場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

考えられるおもなデメリットは、以下の3つでしょう。

  • 入居者が決まりにくくなる
  • 空室が長期化する
  • 家賃の引き下げ圧力が強くなる

事故物件は、心理的な抵抗感から入居者が決まりにくいでしょう。リフォームされていないならなおさらで、入居希望者が減少して、空室が長期化する恐れがあります。

先述の調査結果からも分かるように、多くの人が事故物件に住むことを避けています。リフォームをしない限り、物件に対するネガティブなイメージが払拭されず、入居者が見つかりにくいでしょう。

また、ネガティブなイメージによって物件の競争力が低下すれば「家賃を大幅に引き下げないと入居者が見つからない」という状況におちいる可能性があります。

ちなみに、リフォームをしても事故物件であることの告知義務はなくなりません。賃貸住宅の場合、3年間は告知することが望ましいとされています。詳しくはこちらをご覧ください。

事故物件の告知義務の基準は?ガイドラインのポイントを紹介

リフォームを実施する場合のメリット

事故物件をリフォームするメリットも、まとめておきましょう。

心理的瑕疵の軽減事故や事件の痕跡を消すことで、清潔感のある空間になる。入居希望者が抱く心理的な抵抗感を軽減でき、物件を選んでもらいやすくなる。
入居者層の拡大事故物件に対するイメージが改善されることで、より多くの入居者にアピールでき、ターゲット層を広げることができる。
賃貸収入の安定化リフォームによって物件のイメージが改善されると、空室リスクが軽減し、長期的な賃貸収入の安定化を図ることができる。
賃料水準の維持リフォームによって物件の魅力を高めることで、賃料の値下げ幅を抑えて入居者を募集できる。
物件価値の下落抑止早めにリフォームをおこなうことで、物件の状態が悪化するのを防げる。将来売却する際の価値下落を最小限に抑えられる。

なお、リフォームには費用がかかります。メリットとデメリットだけでなく、費用も含めて比較検討し、長期的な視点で判断することが重要です。

知っておきたい、事故物件リフォームのポイント

知っておきたい、事故物件リフォームのポイント

つづいて、事故物件リフォームの注意点と費用相場をご紹介しましょう。

事前に特殊清掃が必要となる場合がある

特殊清掃とリフォームは、基本的に分けて考えましょう。

事故物件では、リフォームの前に特殊清掃が必要となる場合があります。しかし、リフォーム業者は部屋の修繕が主業務であるため、一般的に特殊清掃を請け負っていません。

特殊清掃とは、通常の清掃では対処できない特殊な状況に対応するための清掃サービスのことです。たとえば、こんな清掃に対応してくれます。

  • 孤独死や事件現場の清掃
  • ゴミ屋敷の清掃
  • ペットの多頭飼育による汚染
  • 火災や水害後の清掃

特殊清掃は、専門的な知識と技術、装備が必要です。ですから、リフォーム業者ではなく、専門の特殊清掃業者に依頼するのが一般的です。

特殊清掃や現場供養が済んでいることは、リフォーム業者にとって重要なポイントです。このような対応がおこなわれていれば、多くの業者が安心してリフォームを引き受けてくれる可能性が高くなります。

事故物件リフォームの費用相場

さて、事故物件のリフォームにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

結論から言うと、事故物件の場合は状況によりかなり幅があります。10万円台で済むケースもあれば、1000万円程度かけるケースもあるでしょう。

▼特殊清掃の費用相場

特殊清掃の費用相場は、部屋の広さや汚れの程度、作業時間によって異なります。

単なる特殊清掃であれば「5~10万円」程度が相場です。しかし、清掃が複数のお部屋におよぶ場合や遺品整理等も依頼した場合は、さらにコストアップします。

参考:J-Net21「業種別開業ガイド 特殊清掃業」

▼リフォームの費用相場

リフォームの費用も、事件や事故の内容、お亡くなりになった場所により異なります。血液や体液が室内に飛び散っているような状況なら、かなり大がかりな工事になるでしょう。

床材の張り替え程度で済むなら、おおよその費用の目安は以下のとおりです (6畳)。

  • クッションフロア:5~10万円
  • フローリング:10~20万円
  • 畳の張り替え:10~20万円

クロスの貼り替え程度で済む場合は、おおよその費用の目安は以下のとおりです (6畳)。

  • スタンダード:3~6万円
  • ハイグレード:5~10万円

トイレの便器交換と内装のリフォームが必要な場合は「約20~50万円」程度、お風呂のユニットを入れ替える場合は「約50~200万円」程度かかるでしょう。

ただし、トイレやお風呂は、機能やデザインによってこの範囲を超えてくる場合があります。

▼フルリノベーションの費用相場

フルリノーベーションの費用は、お部屋の広さや工事の内容によって異なります。おおよそ「約15~30万円/m²」くらいかかると考えておくとよいでしょう。

フルリノベーションは、心理的瑕疵(かし)を払拭し、物件のイメージを刷新する有効な手段です。汚れやニオイが取れない、あるいは物件の老朽化が進んでいるようなら、検討してみましょう。

事故物件のリフォーム業者の探し方・選び方

事故物件のリフォーム業者の探し方・選び方

最後に、リフォーム業者の探し方・選び方をご紹介しましょう。

おそらく、事故物件を専門にしている業者はまだないでしょう。ですから、一般のリフォーム会社の中から、事故物件に対応してくれる会社を見つけ出すことになります。

事故物件であることを伝える

先述のとおり、事故物件のリフォームは特殊清掃が必要です。また、心理的な負担も生じるため、すべてのリフォーム業者が工事を引き受けてくれるわけではありません。

ですから、事故物件であることを隠して依頼すると、後々問題になる可能性もあります。リフォーム会社に事故物件であることをきちんと伝え、トラブルにならないようにしましょう。

事故物件のリフォームは、通常の物件よりも費用がかかる傾向があります。リフォームの知識と経験が豊富な会社に相談することで、コストアップを緩和できるでしょう。

複数社の相見積もりと比較検討が基本

繰り返しになりますが、事故物件のリフォームは通常の物件よりも高額になる傾向があります。知識や技術も必要ですので、事前に複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが大切です。

リフォーム会社が適切な提案をおこなえるよう、予算や希望を具体的に伝えましょう。要望書を事前に作成しておくことも有効です。全業者に同じ要望を出すことで、比較検討しやすくなります。

なお、安い見積もりに飛びつくと、次々と追加工事が必要になることもあります。金額と信頼性の両面から、納得できる業者を選びましょう。

アフターサポートが充実している業者を選ぶ

アフターサポートの内容も、確認しておきましょう。リフォーム工事では、サポートが充実している業者を選ぶことがとても大切です。

リフォーム工事の善しあしは、実際に人が住み始めたあとに分かります。施工後に何か不具合が起きたときにも対応してくれる体制が整っている業者なら、安心して工事を任せられるでしょう。

まとめ:事故物件はリフォームで空室解消できる

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