あなたは「快適にテレワークしたいけど、現在の住環境では難しい」と悩んでいませんか?「在宅勤務できる仕事部屋をどう整えればいいのだろう?」と不安な気持ちになっていませんか?
今までの住宅は「くつろげる空間」として最適化すればOKでした。しかし、テレワークの普及にともない、ワークスペースの確保に悩む方が増えています。何かよい解決策はないのでしょうか?
本稿では、快適に在宅勤務できる仕事部屋の要件や、賃貸物件をテレワークに活用する際のポイントをご紹介します。あなたも、本稿を参考に仕事と暮らしを両立してみませんか?
目次
テレワーク(在宅勤務)に適した賃貸住宅の特徴
テレワーク(在宅勤務)に適した住宅には、どんな特徴があるのでしょうか?
この特徴を把握すれば、現在のお住まいがテレワークに使えるのか、それとも新たにテレワークできるお部屋を借りる必要があるのか判断しやすくなります。
これから3つの特徴をご紹介しますので、あなたのご自宅と照らし合わせてみてください。
仕事部屋としての環境が整っている
あなたのお住まいは、仕事部屋としての環境を整えることができるでしょうか?仕事部屋としての環境を整えられないなら、お住まいとは別にお部屋を借りるか、引っ越す必要があるでしょう。
まずは、あなたの仕事に必要な環境をリストアップしてみましょう。たとえば、こんな感じです。
- 必要な広さがある
- 書類や仕事道具をしまう収納がある
- 問題なくモバイルで送受信できる
- 必要な数だけコンセントやLANがある
- 来客対応しやすい
いざテレワークを始めてから不便を感じるのが「コンセント」です。差し込み口が少ないと「たこ足配線」になりがちですが、発熱や火災の原因になるので心配ですよね。
消防庁予防課も「たこ足配線は、絶対にやらない」と注意喚起しています。コンセントの差し込み口が仕事に必要な機器の数だけあるか、ちゃんと確認しておきましょう。
頻繁にビデオ会議する方は、Wi-Fiだけでなく有線LANがあると安心です。Wi-Fiはワイヤレス通信機器やBluetooth機器から電波干渉を受け、速度が低下したり不通になったりすることがあります。
来客がある場合は、対応のしやすさも確認項目のひとつでしょう。来客スペースとプライベート空間を分離できるか、来客スペースからトイレに行きやすいか、チェックしてみましょう。
なお、一般的な居住用の賃貸物件では「不特定多数の来客」を禁止しているケースが多いでしょう。ご注意ください (詳しくは後述)。
集中して作業できる
テレワーク用に使うお部屋は、うるさい環境より静かな環境のほうがよいでしょう。集中を乱すような音がすると、仕事になりませんよね。
お部屋にいるときに以下のような音が聞こえ、かつ気になるようなら、テレワークに向いていません。
- 上下左右の住戸の生活音が丸聞こえ
- 車の走行音が大きい
- 学校や公園から子供の遊ぶ声が聞こえる
- 近隣の工場の作業音がうるさい
ご自宅は、家族の声や生活音が聞こえ、気になったり集中力が途切れたりしやすいでしょう。そう感じるのであれば、お住まいとは別にテレワーク用のお部屋を用意したほうがいいかもしれません。
これは、シェアオフィスでも同じことが言えます。話し好きの会員や会議が多い会員がいて、話し声で集中できない場合がありますので、入会をご検討中なら事前にチェックしておきましょう。
集中に関しては、照明も重要な役割を果たします。適切な照明があるか、ご確認ください。
色温度が高い(青白い)照明 | 集中しやすく、明るいほど覚醒して作業効率が上がる。ただし、疲れやすい。 |
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色温度が低い(オレンジ色っぽい)照明 | リラックスできるが、集中しづらい。想像的な作業に向いている。 |
テレワークは上司や同僚の目がないため、気が抜けがちです。集中しやすい環境を整え、作業がはかどるようにしましょう。
ビデオ通話やオンライン会議ができる
ビデオ通話やオンライン会議をする方は、それに適した環境が必要です。ご家庭でZOOM等を利用すると、こんなお悩みに直面しないでしょうか?
- 背景が雑然としている
- 家族の姿や声が入り込む
- 家族に気をつかわせてしまう
ご家庭は、書斎等のお部屋がないとビデオ通話やオンライン会議をしづらいでしょう。余っているお部屋がない場合は、お住まいとは別にお部屋を借りる必要があるかもしれません。
シェアオフィスの会員になるご予定の方は、オンライン会議用のブースがあるか確認しておきましょう。
お住まいの賃貸住宅にテレワーク用の仕事部屋を確保する際のポイント
テレワークに適した住まいの特徴をご紹介しました。あなたのご自宅は、テレワークに利用できそうでしょうか?
ご自宅でテレワークされる方に向けて、ポイントをふたつご紹介します。
賃貸住宅は原状回復義務がある
賃貸住宅で暮らしている方には、原状回復義務があります。内装を変更したり傷つけたりするようなリフォームは、できません。
できるのは、たとえばこんなことです。
- 撤収可能な家具や家電を設置する
- 最新の無線LANルーターを購入して、インターネット通信を強化する
- パーティション等で区切る
とは言え、最近ではテレワーク対応リフォームに慣れたリフォーム会社も増えました。賃貸住宅でも可能な改修工事ができないか、相談してみるのもよいでしょう。
大がかりな模様替えをされるなら、大家さんや管理会社に相談しておくとよいでしょう。些細なことでも許可を取っておくと、安心です。
原状回復義務については、以下の記事でも解説しています。詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
テレワークが解消される可能性にも配慮
あなたの会社では、テレワークは継続されそうでしょうか?それとも、一次的なものでしょうか?
もし一次的なら、費用をかけ過ぎるのは得策ではありません。家具や家電、機器を買いそろえてしまうと、テレワークを実施する期間によっては赤字になることもあるでしょう。
テレワークのために費用を使うおつもりなら、どのくらい継続されそうか確認することをおすすめします。短期で終わる可能性があるなら、レンタルやサブスクを利用するとよいでしょう。
テレワーク用に賃貸物件を借りる際のポイント
つづいて、自宅以外にテレワーク用の事務所を借りる、または自宅兼事務所として利用できる物件に引っ越す方向けにポイントをご紹介します。
業務使用が禁止されていないか確認しておく
じつは、賃貸物件には「事業用賃貸物件」と「居住用賃貸物件」があります。適切な選択をしないとあとでトラブルになりますので、ご注意ください。
事業用賃貸物件と居住用賃貸物件の折衷的な特徴を持つ「SOHO物件」もあわせて、それぞれのポイントをご紹介しましょう。あなたにとってどれが合っているか、ご検討ください。
▼事業用賃貸物件
事業用賃貸物件は、テナント(店舗や事務所を賃借して使用する人)が商売をするための物件です。テナントのほか、従業員やお客さまの利用が想定されます。
事業用賃貸物件は、多くの人が利用するため傷みが早く、居住用物件に比べて賃料が高めに設定されています。賃料が高ければ「賃料×◯か月」で計算する初期費用も高くなります。
たとえば、こんな費用ですね。
- 前家賃
- 保証金(敷金)
- 礼金
- 仲介手数料
テナントは、事業が低迷すると賃料を滞納する可能性があります。ですから、居住用物件と比べると、保証金の額も高額に設定されています。
また、テナントの賃料には消費税が課される点も注意が必要です。
▼居住用賃貸物件
事業用賃貸物件を借りると、何かと費用が高額になります。ですから「居住用賃貸物件を事務所に転用できないか?」と考えたくなりますよね。
残念ながら、居住用の物件を事業用に転用するのは基本的にNGです。お住まい中の賃貸物件でテレワークするご予定の方は、この機会に契約書を見返してみてください。
もしも、こっそり事業用に使っていることが露見すると、契約違反になります。違約金や契約解除を求められることもありますので、許可を得ずに転用するのはやめておきましょう。
▼SOHO物件
「住居 兼 事務所」として利用できる賃貸物件のことをSOHO(Small Office Home Office)物件と言います。
SOHO物件は、基本的に「居住用」として賃貸契約を結びます。ですから、SOHO物件も完全に事務所化できません。以下のような、居住用の範疇を超える行為は許可されないとお考えください。
- 法人登記
- 看板の設置
- 不特定多数の人の出入り
このような特徴から、SOHO物件は「来客がないか、あっても特定の数名のみ」のお仕事に向いていると言えます。たとえば、ライターやデザイナー、プログラマーなどですね。
SOHO物件は一般の入居者も暮らしていますので、その方々への配慮が必要です。一般の入居者が不安を感じる行為や迷惑につながる使用は、認められません。
また、SOHO物件は居住用物件を転用しているケースが少なくありません。ですから、インターネット通信が遅い、あるいは電源が足りないなど、ビジネスによっては使いにくい物件もあります。
テレワークをされる方には都合がいい形態ですが、ちゃんと利用に耐えるか確認が必要です。
費用を抑えるコツ
最後に、テレワークに対応するための費用の抑え方をご紹介します。
まず、事務所にいくら使えるか、ちゃんと予算を明確にしましょう。予算が決まったら、予算内で費用の配分を検討しましょう。―― そうすることで、予算オーバーを防ぎやすくなります。
テレワークに対応するための費用の例をご紹介します。
- 家賃
- 初期費用(保証金、礼金、仲介手数料、引っ越し費用など)
- 仕事で使う家具や家電、機器、道具の費用
- 水道光熱費(水道代、ガス代、電気代など)
- 電話やインターネットの通信費
- 退去費用(原状回復費、引っ越し費用など)
家賃は、使わない設備や間取りを妥協することで下げられます。部屋の広さは、必要最小限に。お風呂や洗濯スペース、ベランダはなし。築年数も妥協すると、リーズナブルな物件が見つかりますよ。
繰り返しになりますが、テレワークが短期で終わる可能性があるなら、家具や家電などはレンタルを利用するほうがコストカットにつながるかもしれません。うまく費用をコントロールしましょう。
あなたにピッタリのテレワークスペースが、予算内で実現することを願っています。
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